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日々の疑問 発電コストはいくら? 10.25+α, 9.91, 7.19

上野千鶴子さんが読書日記に「原発は政治、事故は人災」という記事を書いていました(毎日新聞 2016年 8月30日 火 夕刊)。三冊の本を挙げていたのですが、そのうち二冊は俊才上野女史も先延ばししていたという大部のもの。一冊は新書で、

大島堅一 原発のコストーエネルギー転換への視点 岩波新書 2011年。

 

数年前「発電のコストはいくらなんだろう」と思って、私も買い求めてあった!

当時話題になった本ですから、読んだ方も多いのでは。しかし、私はというと---、例によって積ん読書籍の一部に。

5年後に、今更ですが---

頑張って読んでみました。平易に書かれていると思います。それでも私が苦手とするお金にまつわる文章はなかなか理解しづらいのですが。

 

発電のコストはいくら?

電力会社の財務データから導いた答え:

発電に直接要するコスト+研究開発コスト+立地対策コスト=

 原子力 10.25円/キロワット時

 火力    9.91円/キロワット時

 水力    7.19円/キロワット時

・直接発電にかかるコストは原子力8.53、火力9.87で火力の方が高い。

・「技術開発コスト」や「立地対策コスト」を含めると逆転する。

・稼働年数によって変化する可能性がある。

・この計算値には「事故リスクコスト」は含まれていないため、原子力についてこの費用を含めると更に1円以上高くなる。

・さらに、この計算には、使用済み核燃料の処理・処分コスト(「バックエンドコスト」)が含まれていない。そして、「バックエンドコスト」の支払いに対しては電力会社ではなく国民の懐があてにされている。

  バックエンドコストは、2004年の政府試算では18兆8000億円と推計されているが、予想される使用済み核燃料の半分量のみを対象とした額である。またこの推計額には、国が推進する「核燃料サイクル」で発生するMOX使用済み燃料の処理・処分コストや高速増殖炉サイクルに関するコストも含まれていない。

 

なお、「総括原価方式」で守られた電力会社は、しなくても良い広告費を算入しており、その他過大な見積もりも指摘されている(消費者は電力料金を高く支払わされてきた!)との記載もありました。しかしこのことが計算値にどう影響してくるのか、私には読み取れませんでした。

 

 

盛んに宣伝されていた「原発は安い」って何だったんでしょうか?

政府は 水力8〜13円 火力7〜8円 原子力5〜6円 と言っていました(2010年)。

「これはモデルプラントを想定して計算したもので、実際にかかった金額ではない!そして、そのモデルの詳細は不明。」

「しかも、技術開発コストや立地対策コストは含まれていない。」

「ましてや事故リスクコスト・バックエンドコストなど---」

のようです。

 

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 amazon イメージより