食・作物 / 栄養・料理 / 食文化

ニンニク/Garlic2 イタリア料理におけるガーリック  「イタリア料理で最も誤解されている食材,ニンニク(マシュー・ドーズ)」によれば,「イタリア以外のほとんどの人々が,ニンニクは実際よりも重要な位置を占めていると信じている」「イタリア本国では,今日ではニンニクを慎重に使っている」.とはいえ「今日存在する多くの古典的なイタリア料理の中心にニンニクがあることを止めることはできない」「イタリア料理とニンニクを同一視するのは,まったく正しいことではないが,まったく間違っているわけでもない」

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)32 ニンニク/Garlic2 イタリア料理におけるガーリック ガーリックをたっぷり使った料理としては,イタリア料理…

ニンニク/Garlic1 ニンニクの語源と表記,そして薬理作用  古代ギリシャ,中国では紀元前に記載があるというニンニク.語源は「にんにく=忍辱=辱めを忍ぶ」=大蒜(おおひる)の隠語として.漢字は,大蒜/蒜(近縁植物の総称・古称)/葫. 臭いの元アリシンは,アリインから調理過程等に生成します.そして,アリイン・アリシンは様々な薬理作用(抗酸化作用,食欲増進,殺菌,疲労回復,解毒,心臓負担軽減 等)を持つ可能性が指摘されています.完全に証明されたわけではありませんが.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)32 ニンニク/Garlic1 ニンニクの語源・漢字表記,臭いの元アリシンの多彩な薬理作用 おなじみの,特有の強烈な…

ショウガ/Ginger5 ジンジャーパウダー  スパイスメーカーは,乾燥ショウガを挽いたジンジャーパウダー(英語ではGround Ginger)を販売しています.保存性が高く強火に耐えられ,お菓子作りに最適.少ない量で辛みを出すことができます.ただ,生のショウガの複雑な風味を出すことは難しいようです.14世紀のヨーロッパではこしょうに次ぐ重要なスパイスとして用途が広がった歴史があるとのこと.生姜焼き,焼肉,クッキー,ドレッシング,紅茶などに一度使ってみようかと思います.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)31 ショウガ/Ginger5 ジンジャーパウダー(Ground Ginger) Fresh Ginger とGroud Ginger スパイスメーカーは,…

ショウガ/Ginger4 ヨーロッパ料理におけるショウガ  「西洋料理では,生姜は伝統的にジンジャーブレッド,ジンジャーエールなど主に甘い食べ物に使われる」そうですが,アジア諸国には遠く及ばないものの,ヨーロッパでもメインディッシュや前菜・デザートの調理に用いられます.フランスでも,ジンジャーブレッドは定番ですが,ショウガを含むフランス最古のミックススパイスは様々な料理に使われています.また,イタリアには,生姜とニンニクのソースのスパゲッティ,生姜入りかぼちゃのリゾットなどがあります.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)30 ショウガ/Ginger4 ヨーロッパ料理におけるショウガ 英語版ウィキペディアでは, 「西洋料理では,生姜は伝統…

ショウガ/Ginger3 インド料理とショウガ  インドとショウガと言えば,シナモン,カルダモン,クローブ等にショウガを加えたマサラチャイMasala Chaiを思い浮かべてしまいますが,ショウガのみを使ったAdrak Chaiもも飲まれています.そして,ショウガは,インド料理では,濃厚なグレイビーソースや,ベジタリアン料理,肉料理など多くの料理に使われる重要な食材で,ニンニクと一緒に砕いたり,すり潰したりしたジンジャーガーリックマサラを使った料理もたくさんあります.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)29 ショウガ/Ginger3 インド料理とショウガ 東アジアの国々で,よく使われているショウガですが, https://yach…

ショウガ/Ginger 2 東アジアの生姜  食生活の変化が激しい現代でも,日本料理になくてはならない食材.冷や奴の薬味,豚肉生姜焼き,寿司にガリ---ショウガは,日本だけではなく,東アジアの国々の食卓に欠かせません.中でも中国料理におけるショウガの利用は,想像を超えるものです.本格的調理本レシピでは,中国の魚介類・肉類料理では50%以上にショウガが使われていました.ニンニクと並んで,ショウガは中国料理に必須です.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)28 ショウガ/Ginger 2 東アジアの生姜 ショウガは,食生活の変化が激しい現代でも,日本料理になくてはならない…

ショウガ/Ginger1 日本の生姜 ショウガは5000年前から栽培されていたと言われています.孔子が食べていたとの記載も.生姜・乾姜などの生薬として? 日本への渡来時期は不明.平安時代には食品・薬用として栽培されていました.室町時代にはショウガとハジカミの名前が併用されていたとのこと.日本ではほとんど生で食べられますが,葉ショウガ,新ショウガ,ひねショウガとバリエーションは豊富ですね.ショウガ属にはミョウガも含まれ,ショウガ科にはウコン(ターメリック),カルダモン,ガランガルがあります.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)27 ショウガ/Ginger 1 日本の生姜 ショウガは,最も古くから栽培されていたスパイス&ハーブの一つ. 日本では…

カルダモン ガラムマサラやチャイマサラに,ほぼ必ず入れられているスパイス.焼き菓子,モルド飲料などにも使われます.二種類あり,「カルダモン」として日本で売られている,最も一般的な品種は,グリーンカルダモン.和名は「ショウズク」.ユーカリに似た甘い風味を持つ万能スパイス.カルダモンには独特の刺激的な風味があるので,「同じような代用品を見つけるのは難しい」とのこと.使用例:レシピ「初心者向けガラムマサラ」,スウェーデン風カルダモンパン /YouTube引用

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)26 カルダモン ガラムマサラやチャイマサラ(マサラチャイ用のミックススパイス)に,ほぼ必ず入れられているスパ…

シナモン5 ガラムマサラ  インドの代表的なミックススパイス,ガラムマサラ.ガラムは「温かい」,マサラは「スパイスのブレンド」の意.インドで「体を温める」と考えられているブラックペッパー,シナモン,クローブ,ナツメグ,ブラックカルダモンほか,地域・家庭によって様々なスパイスをミックスします.日本では唐辛子を加えたものも売られていますが,インドでは加えないのが基本.香り・風味を増すため,単独で,あるいは他のスパイスと一緒に用いられます.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)26 シナモン5 ガラムマサラ インドの代表的なミックススパイス,ガラムマサラ. ttps://en.wikipedia.org/wiki/Ga…

シナモン4  マサラチャイ:インドから世界へ  シナモンを利用した飲み物として,最近は,「チャイティーラテ」が,世界のコーヒーショップに広がっています.この「チャイティーラテ」は,インドのマサラチャイ(Masala Chai )を,欧米好みにアレンジした飲み物です. 名前の混乱はありますが--- マサラチャイは,インドの国民的な飲み物.しかし現在の形のものが広がったのは,大恐慌後,イギリス国内の消費が落ち込み,インド人の消費に活路を求めた結果とのこと.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)25 シナモン4 マサラチャイ:インドから世界へ シナモンの利用法としては,スイーツ・お菓子づくり,料理に加え,…

シナモン3  中国のシナモン(桂皮) 最も多くのシナモンを生産しているのは中国.中国料理におけるシナモンについて調べてみました. 1. 五香粉(ウーシャンフェン) 必ずシナモンが入っている,中国の誇るミックススパイス.豚肉料理,鶏肉料理,あんかけ料理,肉や魚のしたごしらえにも幅広く利用されます. 2.伝統的な中国料理におけるシナモン(桂皮) 昔の中国では,生姜と山椒とともに,必要不可欠で家庭的な香辛料のひとつでした.現在の使用は古代中国ほど多くありませんが,伝統的豚肉の醤油煮込みに必須.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)24 シナモン3 中国のシナモン(桂皮) 現在,最も多くのシナモンを生産しているのは中国で,しかも断然トップと言…

シナモン2 ニッケイは享保年間に中国から渡来し,西日本の暖地に栽培されるようになりました.漢方薬として用いられていましたが,種としてはサイゴンシナモンであることが後に判明.駄菓子屋で「ニッキ」として流通していたのは,在来種のニッケイ(オキナワニッケイ).ヨーロッパでは古代から知られ,とても高価なものでした.スリランカのシナモンをめぐるポルトガル,オランダ,イギリスの争いは激しいものでした.しかし,イギリスが支配権を奪ったころには,スリランカのシナモンの重要性はすでに低下していました.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)23 シナモン2 シナモンの歴史 日本 シナモンは,日本では肉桂と呼ばれ,享保(きょうほう)年間(1716~1736)中国…

シナモン1 とてもなじみのあるハーブ/スパイスで,Cinnamomum属(ニッケイ属)に属する様々な常緑樹の内皮を乾燥させたものです.シナモンは肉桂とも呼ばれますが,江戸期日本に伝わった肉桂は,現在サイゴンニッケイとも呼ばれる種.世界的には4種の植物のシナモンが流通していますが,日本で簡単に手に入るのはセイロンシナモンとカシア.セイロンシナモンはヨーロッパで珍重され,“true” シナモンとして販売されることがありますが,アメリカで流通しているのはほとんどカシア.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)22 シナモン1 シナモンはとてもなじみのあるハーブ/スパイスです.お菓子に用いられていることが多いので,スパ…

ローレル/ベイリーフ3 ゲッケイジュは常緑の低木または小高木で雌雄異株.和名は中国名月桂に基づいています.英語名は,bay tree/bay laurel/true laurelなど.月桂樹は,古代ギリシャ・ローマ以来,象徴的な役割を与えられていました.ギリシャ語ではダフネ.アポローンが初めて恋した巫女(山の精)の名前で,アポローンのシンボルとして,月桂樹のリースがピューティアの競技会の賞品として贈られました.その象徴性はローマ文化にも受け継がれ,勝利の象徴,poet laureate等の語源となっていま

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)21 ローレル/ベイリーフ3 植物としてのゲッケイジュ (主に英語版ウィキペディア https://en.wikipedia.org/wiki…

ローレル/ベイリーフ2  多くの場合,シェフたちは,ベイリーフは料理に深みを与え,葉を入れないと何かが足りない,一種の「風味増強剤」としての働きを指摘します.同時に,多くのシェフや専門家がベイリーフが料理に加える何かあるとすれば何なのかと疑問を呈し,ベイリーフには何の味も風味もないといいます.どこにでもあるハーブの料理的価値に関する意見の顕著な違いは,驚きであると同時に,一般的に使用されているハーブやスパイスの中でもユニークであるように思われます. Int. J. Gastron. Food Sci.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)20 ローレル/ベイリーフ/ローリエ2 「なぜローレルを使うのか?」 (英語表現に倣ってベイリーフはローレルと同…

ローレル/ベイリーフ/ロ-リエ1 カレーやシチューの煮込みの際に利用することでお馴染み.フランス語風にいえばローリエ.英語ではbay leaves とlaurelは同じ同じ意味(日本では,カリフォルニアゲッケイジュの葉をベイリーブスと呼ぶようです.訂正した方が良いのですが---)「Laurel/月桂樹とも呼ばれるベイリーフは,今でも最高の功績の象徴で有り続けています.ベイリーフの本当の有用性は,スープやシチュー,ソースに温かみのある風味を与える,キッチンでの使用にあります」

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)19 ローレル/ベイリーフ/ローリエ1 あまりハーブを使いこなせない私ですが,カレーとシチューに必ず入れるのがロ…

マスタード2  有史以前から使用されていたとされるマスタード.塩,コショウに次いで三番目に重要なスパイスとも.商業用のマスタードシードの生産植物は三種あり,その内一つBrassica junceaからは,二種のマスタードシード(ブラウン&オリエンタル)が採られ,イエローマスタードより強い辛みをもつアリルイソチオシネートがつくられます.ブラウンマスタードを使う高級マスタードにディジョンマスタードがあります.一度作ってみたいもの.付録「ディジョンマスタードとイエローマスタード,その違いは?」

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)18 マスタード2 https://www.newworldencyclopedia.org/entry/Mustard 有史以前から使用されていたとされるマス…

マスタード1 カラシの英語がマスタードですから,からしと同じと見なしても間違いではないのですが,欧米風をマスタード,和風をからしと使い分けています.S&Bの「マスタード」はホットドッグに定番の「イエローマスタード」=「原料は主に白からしが利用され,他に酢や調味料が加えられる---」.しかし世界には様々なマスタードがあります.日本のからしには「和がらし」が用いられていますが,「和がらし」は日本の呼び名で.世界的には「オリエンタルマスタード」等と呼ばれ,様々なマスタードにも用いられています.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はマスタード. スパイス(スパイス&ハーブ)17 マスタード マスタードは,日本でもごく一般的に使われるようになりました. https://www.…

梨を詠んだ短歌  9月上旬中旬の梨主力品種は豊水.果肉はやわらかで多汁.甘味の中にほどよい酸味.栽培面積第2位の品種で親は「幸水」×「石井早生× 二十世紀」. 梨はむと富士にむかひてひらきたるわが口を吹く初秋の風 前田夕暮  こほろぎのしとどに鳴ける真夜中に喰ふ梨の実のつゆは垂りつつ 若山牧水  みづみづしかがやく珠をまもらむと袋をかけて梨はしづまる 生方たつゑ  男たる鬱を抱きて帰り来つ梨むく妻へ梨食ふ子らへ 高野公彦

秋の味覚ナシ. 今,ご近所の青果売り場に置かれている主力品種は豊水です. ほかに置かれていたのは,二十世紀とあきづき. 2018年の栽培面積では,豊水は第2位.二十世紀とあきづきは,それぞれ第4位,第5位となっています. https://www.naro.go.jp/la…

イチジクを詠んだ短歌2 人類が最初に栽培した植物の一つ.「単為結実型」が紀元前9,400~9,200年頃の遺跡から発見されています. 生きてゐてああよかったと朝露にしつとり濡れし無花果を食む 香川進  無花果の繁みに遺(のこ)る少年期も嗅ぎつけられる蟻攀(すが)りゆく 平井弘  無花果の青葉明るき下ゆくと妻病みてよりわが愉しまず 田谷鋭  無花果のしづまりふかく蜜ありてダージリンまでゆきたき日ぐれ 小中英之  恋を好むひと多すぎる無花果を食めば愚かに泣けて泣けて 山田富士郎

子供のころの思い出から,懐かしさを感じてしまうイチジクですが,イチジクの家庭での栽培が最近少なくなったように思います. 一方,季節になるとイチジクが果物売り場に並ぶようになっています. 現在多く流通している品種は,かなり日持ちが良い桝井ドー…

イチジクを詠んだ短歌1  秋明菊がほぼ満開.百日紅の花は雨に打たれて散っている秋.スーパーに店先に,無花果が.懐かしさを感じる果物です.  いきどほろしきこの身もつひに黙(もだ)しつつ入日のなかに無花果を食む 斎藤茂吉  生きていてああよかったと朝露にしっとり濡れし無花果を食む 香川進  ひめやかに幼ならに来しさきはいか葉がくれに乳房にほふ無花果 木俣修   宵々の露しげくしてやはらかき無花果の実に沁みとほるらむ 佐藤佐太郎

買い物途中で立ち寄ったおんめ様(大巧寺)の小径には,秋明菊がほぼ満開になっていました.蒸し暑さはまだつづきますが,秋ですね. 水鉢に植えられた蓮の花も最後の花になるのでしょうか. ハナトラノオは,ほぼ夏を通して咲き続けていた気がします.まだ…

フェンネル(ウイキョウ 茴香) クミンと同じくセリ科の植物.アニスに似た個性的な甘い香りのスパイス.漢方薬茴香は現在でも健胃剤に用いられています.果実は焦がしてそのまま食べても美味.そしてフェンネル・サラダ,フェンネル・ラムバーガー,トスカーナ風ポークロースト,アサリとチョリソーのスモークパプリカバターソース,フェンネルをまぶしたハタなどに.さらに,イチジクとナッツのカップケーキ,サンマのグリルフェンネル風味,スリランカ風チキンカレーにも.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はフェンネル(ウイキョウ). スパイス(スパイス&ハーブ)16 フェンネル(ウイキョウ 茴香) https://en.wikipedia.org/wiki/Fennel htt…

クミン カレー粉・ガラムマサラの基本スパイスの一つ.セリ科のCuminum cyminumの種子(果実)を乾燥させ,ホールとグラインドの両方で用いられます.インドのヨーグルト料理ライタ,アル・ジラ(ジャガイモのクミン和え),アラビア料理のバハラート調味料,トルコ料理に欠かせません.メキシコ料理では,チリパウダーの重要なスパイス.そして,「黄色くないのにカレー? カレー粉を使わずにクミンで香りをプラス!」「いつものカレーに,クミンを加えて本格的な香りを!」

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はクミン. スパイス(スパイス&ハーブ)15 クミン カレー粉・ガラムマサラの基本スパイスの一つクミン. カレーは大好きですが--- クミン…

オールスパイス  「シナモン,ナツメグ,クローブの風味を併せ持つ」スパイスとして重宝したイギリス人によって,1621年という早い時期に名付けられました.カリブ海の大アンティル諸島,メキシコ南部,中央アメリカ原産のPimenta dioicaの果実を未熟なうちにり,天日で乾燥させたもの.「シナモン,クローブ,ナツメッグ」の香りがミックスされているような深みのあるふくよかで優しい香り」の「果物の甘みとピリッとした風味のバランスをとることができる」スパイス.使うことを怖れず,何にでも試してみて良い?

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はオールスパイス スパイス(スパイス&ハーブ)14 オールスパイス ALLSPICE.私は使ったことがありません. しかし,不思議な名前がつけら…

ブドウを詠んだ短歌2 今日の青果売り場にはピオーネが.売られている葡萄は欧州系と米国系を掛け合わせた栽培種ですが,日本の自生種にはヤマブドウとエビネが知られています.古名は葡萄葛. 乾葡萄(ほしぶどう)喉より舌へかみもどし父となりたしあるときふいに 寺山修司  ぶだう呑む口ひらくときこの家の過去世の人ら我をみつむる 高野公彦  季節にも貌(かほ)ある如くマスカット白桃を剝く掌(てのひら)の冷え 深井美奈子  甲斐が嶺は白き夏雲夏空のま底は熟るる葡萄の大地 馬場あき子

現在私たちが食べているブドウは,欧州系(Vitis vinifera ),アメリカ系(Vitis labrusca ),もしくはこの両者を交配させた栽培種ですが,古来から日本に自生していたブドウ属の種として,ヤマブドウとエビネが知られています. 「酸味と渋みが強く、生食…

ブドウを詠んだ短歌1  日本人が150年近く食べてきたデラウェア.昭和30年代に種なしの出荷が始まったこともあり,人気は根強いものがあります.今年の栽培面積は巨峰を抜いたようです.日本では生食が主ですが,ワイン醸造にも用いられる品種とのこと. 手づくりの葡萄の酒を君に強い都の歌を乞ひまつるかな 山川登美子  沈黙のわれに見よとぞ百房の黒き葡萄に雨ふりそそぐ 斉藤茂吉  ひと房の葡萄をもてば君が手に流るる如く秋の紫 福田栄一

最も長く親しまれてきたブドウと言えば,デラウェアでしょう.現在でもブドウ売り場には必ず置いてあります. 導入されたのが1872年(明治5年),商業栽培開始は1886年 と言われていますから,日本人は150年近く食べてきたことになります. https://specialt…

クローブ2 クローブを使った世界のスパイスブレンド クローブは,単独でも用いられますが,世界各地の有名なスパイスブレンドになくてはならないスパイスとなっています.この解説に出てきたスパイスブレンドの画像とその構成を集めてみました.本当に沢山のスパイスブレンドの中にクローブが入っています.ウスターソース,トマトケチャップ  ,マサラチャイ,五香粉(ウーシャンフェン),ガラムマサラ,自家製パンプキンパイ用スパイス,フォー(ベトナム),自家製ピクルススパイス,モルドワイン

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はクローブ2 スパイス(スパイス&ハーブ)13 クローブ2 クローブを使った世界のスパイスブレンド 世界で最も古くから使われているスパイス…

クローブ1 植物と歴史 「強く甘い芳香と舌にしびれるような刺激的な味」と形容されるクローブ(和名丁子)は,チョウジノキの蕾を,開花する直前に摘み取り,乾燥させたスパイスです.日本では正倉院御物にあることも知られていますが,食べ物に入れることはなかったようです.クローブの生産は,近代までモルッカ諸島に限定され,初めポルトガル,次いでオランダにより厳しく管理統制されていました.17世紀から18世紀にかけてのイギリスでは,クローブは少なくともその重量分の金の価値があったとされています.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はクローブ1 スパイス(スパイス&ハーブ)12 クローブ1 植物と歴史 クローブは花の蕾から採られるスパイスです. スパイスとして使用し…

ナツメグ2 「ハンバーグのスパイスと言えばナツメグ」と思っていましたが---日本と違って,アメリカのハンバーグレシピにはナツメグはあまり見当たりません.一方,「(アメリカでは)塩味と甘みの両方のレシピに使われます」として,パンプキンパイ,ズッキーニブレッド,ステーキシーズニング,クリーム煮などと,ナツメグは幅広く使われていました.ナツメグ入りハンバーグは捨てることなく,新たなナツメグのレシピにも気が向いたら挑戦してみましょう.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はナツメグ2 スパイス(スパイス&ハーブ)11 ナツメグ2 日本ではハンバーグにはナツメグ ナツメグ入りのハンバーグは大好きです.「ナツメ…

ナツメグ1 植物としてのナツメグとその歴史. ナツメグは,ニクズク属(Myristica 肉豆蔲 )のMyristica fragansの種子から採られます.種皮からは,もう一つのスパイス,メース(mace)が採られるという珍しい植物で関連した言葉の語源は,香りが良いことを表しています.原産地はインドネシアのモルッカ諸島/バンダ諸島.バンダ諸島をめぐっては,スペイン,ポルトガル,オランダ,イギリスが熾烈な争奪戦を繰り広げたことがよく知られています.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はナツメグ1 スパイス(スパイス&ハーブ)10 ナツメグ1 植物としてのナツメグとその歴史. 使ったことのある数少ないハーブの一つナツメ…