草花/樹木/作物/季節・ガーデン

ショウガ/Ginger5 ジンジャーパウダー  スパイスメーカーは,乾燥ショウガを挽いたジンジャーパウダー(英語ではGround Ginger)を販売しています.保存性が高く強火に耐えられ,お菓子作りに最適.少ない量で辛みを出すことができます.ただ,生のショウガの複雑な風味を出すことは難しいようです.14世紀のヨーロッパではこしょうに次ぐ重要なスパイスとして用途が広がった歴史があるとのこと.生姜焼き,焼肉,クッキー,ドレッシング,紅茶などに一度使ってみようかと思います.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)31 ショウガ/Ginger5 ジンジャーパウダー(Ground Ginger) Fresh Ginger とGroud Ginger スパイスメーカーは,…

ショウガ/Ginger3 インド料理とショウガ  インドとショウガと言えば,シナモン,カルダモン,クローブ等にショウガを加えたマサラチャイMasala Chaiを思い浮かべてしまいますが,ショウガのみを使ったAdrak Chaiもも飲まれています.そして,ショウガは,インド料理では,濃厚なグレイビーソースや,ベジタリアン料理,肉料理など多くの料理に使われる重要な食材で,ニンニクと一緒に砕いたり,すり潰したりしたジンジャーガーリックマサラを使った料理もたくさんあります.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)29 ショウガ/Ginger3 インド料理とショウガ 東アジアの国々で,よく使われているショウガですが, https://yach…

ショウガ/Ginger 2 東アジアの生姜  食生活の変化が激しい現代でも,日本料理になくてはならない食材.冷や奴の薬味,豚肉生姜焼き,寿司にガリ---ショウガは,日本だけではなく,東アジアの国々の食卓に欠かせません.中でも中国料理におけるショウガの利用は,想像を超えるものです.本格的調理本レシピでは,中国の魚介類・肉類料理では50%以上にショウガが使われていました.ニンニクと並んで,ショウガは中国料理に必須です.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)28 ショウガ/Ginger 2 東アジアの生姜 ショウガは,食生活の変化が激しい現代でも,日本料理になくてはならない…

ショウガ/Ginger1 日本の生姜 ショウガは5000年前から栽培されていたと言われています.孔子が食べていたとの記載も.生姜・乾姜などの生薬として? 日本への渡来時期は不明.平安時代には食品・薬用として栽培されていました.室町時代にはショウガとハジカミの名前が併用されていたとのこと.日本ではほとんど生で食べられますが,葉ショウガ,新ショウガ,ひねショウガとバリエーションは豊富ですね.ショウガ属にはミョウガも含まれ,ショウガ科にはウコン(ターメリック),カルダモン,ガランガルがあります.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)27 ショウガ/Ginger 1 日本の生姜 ショウガは,最も古くから栽培されていたスパイス&ハーブの一つ. 日本では…

コスモスを詠んだ短歌  気持ちのよい青空が広がる浄妙寺へ行つて来ました.芙蓉,彼岸花,野薊.そして秋の花コスモスは,墓地の一角に. 地に伏して小花もたぐるコスモスを濡らしゆきつつ秋霖雨(づゆ)昏(くら)し 木俣修  かえらざる言問いに似てコスモスの花ゆれやまず人のさびしさ 岡部桂一郎  こんなにも透きとおる母を駆け抜けてコスモス揺るる夕空に立つ 佐伯裕子  八枚の花びらを持つコスモスのいつでも「きらい」で終わる占い 俵万智

過ごしやすい1日,午後,鎌倉浄妙寺まで行って来ました.墓地にはコスモスが咲き,秋の風情を感じさせてくれました. 気持ちのよい青空が広がっていました. 年に1回供養が行われている花塚.芙蓉の花が見守っていました. 花の少ない時期ですが,彼岸花は…

野菊を詠んだ短歌  光則寺で見かけたノギク. おそらくヨメナ.ノギクと呼ばれる植物には,シオン属の花(ヨメナ,ノジギクなど)とキク属の花(ノジギクなど)があります. 秋草のいづれはあれど露霜に痩せし野菊の花をあはれむ 伊藤左千夫  水色に塗りたる如きおほぞらと白き野菊のつづく路かな 与謝野晶子  のぢ菊の一むら白き吾があたり立ち行き妻は草むらに入る 近藤芳美  二三本野菊が枯れてゐるばかり別れし夫と夢に会ふ原 中城ふみ子

鎌倉で見かけた秋の花で,短歌に詠まれたものを集めています. 今日はノギク. 光則寺で見かけたノギク. 多分ヨメナ.(PictureThisの判定はコヨメナ) ノギクと呼ばれる植物には,シオン属の花と,キク属の花があります. 私には,なかなか見分けられませ…

ゲンノショウコを詠んだ短歌  妙法寺と光則寺で見かけました.「煎じて飲むと薬効がすぐに現れるということが名前の由来になっている」と言われています.整腸,止瀉などの作用があります. 夕明りげんのしょうこを次々にたづさへて現るる坂 与謝野晶子  山はらは今朝かげもなき曇らひにげんのしょうこの淡きむらさき 遠山光栄  げんのしょうこほのかなる香の甘ければ今日も煎じて枕べに置く 小市巳世司  五階なる午睡に兆す性欲はゲンノショウコの花の香ぞする 道浦母都子

鎌倉で見かけた秋の花で,短歌に詠まれたものを集めています. 今日はゲンノショウコ(現証拠,牛児). 鎌倉では,赤花を妙法寺と光則寺で見かけました. 最近取り上げた秋の植物を詠んだ短歌は次の次の記事にまとめてあります. 萩 https://yachikusakusak…

ほととぎす(杜鵑草,油天草)を詠んだ短歌  鳥のホトトギスの胸模様を思わせる可憐な秋の花,杜鵑草.  ほととぎす花もつかげに虔(つつま)しき夕日がのこる土もにほひて 生方たつゑ  打ち伏して時雨降るままほととぎす花の終りはいづれ身に沁む 福田たの子  かき消えて草ほととぎす枯れしかば涸れたる土のほとり虔(つつ)しむ 安永蕗子  秋いまだ暑き斜面に滲みいづる水に垂りつつ咲くほととぎす 三国玲子

ようやく秋らしい気候になってきました. 春ほどではありませんが,秋になると,沢山の花が咲き,鎌倉のお寺でも多くの種類の花々を楽しむことができます. 海蔵寺 https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/09/15/235429 妙法寺 https://yachikus…

おんめ様〜妙本寺の秋 /(付録 mRNAワクチン完成までの長く曲がりくねった道)  秋の花を愛でながら,おんめ様(大巧寺),日朝様(大覚寺)そして妙本寺まで行って来ました.出会った花と実は,センニチコウ,キンセンカ,コムラサキ,シュウメイギク,ヘメロカリス(キスゲ),タマスダレ,返り咲きのクサボケ,ヒガンバナ,ススキ,ルリヤナギ,フヨウ,オロコエシ,センダン,ユリオプスデージー(?),ローズマリー.このうちオトコエシはおんめ様でしか見たことがありません.

夕方散歩で,妙本寺まで. 途中おんめ様(大巧寺),日朝様(大覚寺)の秋の花を楽しみながら. 二ノ鳥居の上の雲は,これから天気が悪くなることを予感させました. スーパー横のフラワーショップ.置いてある花の苗の種類は少なくて,センニチコウ(コンフ…

カルダモン ガラムマサラやチャイマサラに,ほぼ必ず入れられているスパイス.焼き菓子,モルド飲料などにも使われます.二種類あり,「カルダモン」として日本で売られている,最も一般的な品種は,グリーンカルダモン.和名は「ショウズク」.ユーカリに似た甘い風味を持つ万能スパイス.カルダモンには独特の刺激的な風味があるので,「同じような代用品を見つけるのは難しい」とのこと.使用例:レシピ「初心者向けガラムマサラ」,スウェーデン風カルダモンパン /YouTube引用

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)26 カルダモン ガラムマサラやチャイマサラ(マサラチャイ用のミックススパイス)に,ほぼ必ず入れられているスパ…

秋草を詠んだ短歌  辞典では,秋草は「秋に花の咲く草」.雑草たちも花は咲かせますから,秋草と言ってもいいのですが---  秋草に置く白露の飽かずのみ相見るものを月をし待たなむ 大伴家持  吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ 文屋康英  今朝のあさの露ひやびやと秋草やすべて幽(かそ)けき寂滅(ほろび)の光 伊藤左千夫  一桶の水うちやめばほろほろと露の玉ちる秋草の花 正岡子規  秋草にうもれて返り咲くつつじ浅間はあはき噴煙(けむり)をまとふ 大西民子

「秋草」ときいて--- 私が思い浮かべるのは雑草たち. 草取りをさぼったわが家の庭には,秋の雑草が生い茂っています. 今年元気なのはイノコヅチ.今まで少なかったのに---.カラムシは近くで見かけたもの. 通りがかった建築用地.エノコログサが全面を覆…

鎌倉光則寺の秋の花,そして空には秋の雲. 他のお寺では出会えないものも含め,沢山のかわいらしい花たちに出会うことができました.空には秋らしい雲:いわし雲?さば雲?うろこ雲?  出会った花々:萩,彼岸花,ヒダカミセバヤ,ヤブミョウガ,キツリフネ,ルエリア,キンミズヒキ,ワスレグサ,秋海棠,コヨメナ(インドヨメナ),ゲンノショウコ,ホトトギス  目瞑ればまなうら寒くこがしつつ鯖雲ながるるふるさとなりき 河野裕子

秋の花を求めて鎌倉光則寺まで行って来ました.他のお寺では出会えない,たくさんのかわいらしい花たちに会うことができました. (昨日は,午前中は宝戒寺,午後は光則寺のやや強行軍). 空には秋の雲.気温は高かったのですが,気持ちの良い午後でした. …

鎌倉宝戒寺の萩・白花曼珠沙華・柏槇  鎌倉宝戒寺まで,途中,鶴岡八幡宮を通って,行って来ました.鎌倉でも有名な「花の寺」の一つ.拝観料の受付手前から,白萩と藪蘭が迎えてくれました.本堂前一面の萩に加え,白花曼珠沙華もこの時期の楽しみ.シンボルツリーと思える柏槇:建長寺や円覚寺の大木がよく知られていますが,樹形は宝戒寺のものが一番では?  萩の庭を見下ろして立つ柏槇の波打つ葉叢大空を掴む

萩の寺,鎌倉宝戒寺まで行って来ました.途中,鶴岡八幡宮を通って. 空には,秋の雲. 源平池は黒い恋がほとんどですが,柳原神池の鯉は錦鯉が多い印象です. 平家池,源氏池とも,大きな蓮の葉で覆われていましたが,花はなく,種をいれた花托が至るところ…

彼岸花・曼珠沙華を詠んだ歌 安国論寺に彼岸花が美しく咲いていました.少し離れた一輪は,大きな灯籠の下,花茎を傾けて. 曼珠沙華茎立(くきだち)しろくなりにけりこの花むらも久しかりにし 北原白秋  曼珠沙華のするどき象(かたち)夢にみしうちくだかれて秋ゆきぬべき 坪野哲久  無人駅より彼岸花点点と単線ほそく海に沿ひたり 雨宮雅子  秋の色ここにきはまり曼珠沙華わが身力(しんりき)も昏(くら)くそめたる  馬場あき子 曼珠沙華忽然と生(あ)れて消えてゆくわが日常はみじろがざれば 辰巳泰子

日曜日,安国論寺に行って来ました. 日蓮が立正安国論を書いたとされるお寺. お隣の妙法寺同様,裏山に登れます.見晴らしはこちらの方がややよいかと思います. 夏場は見えなかった富士山もうっすらその姿を現していました.そして,稲村ヶ崎から続く海の…

シナモン5 ガラムマサラ  インドの代表的なミックススパイス,ガラムマサラ.ガラムは「温かい」,マサラは「スパイスのブレンド」の意.インドで「体を温める」と考えられているブラックペッパー,シナモン,クローブ,ナツメグ,ブラックカルダモンほか,地域・家庭によって様々なスパイスをミックスします.日本では唐辛子を加えたものも売られていますが,インドでは加えないのが基本.香り・風味を増すため,単独で,あるいは他のスパイスと一緒に用いられます.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)26 シナモン5 ガラムマサラ インドの代表的なミックススパイス,ガラムマサラ. ttps://en.wikipedia.org/wiki/Ga…

シナモン4  マサラチャイ:インドから世界へ  シナモンを利用した飲み物として,最近は,「チャイティーラテ」が,世界のコーヒーショップに広がっています.この「チャイティーラテ」は,インドのマサラチャイ(Masala Chai )を,欧米好みにアレンジした飲み物です. 名前の混乱はありますが--- マサラチャイは,インドの国民的な飲み物.しかし現在の形のものが広がったのは,大恐慌後,イギリス国内の消費が落ち込み,インド人の消費に活路を求めた結果とのこと.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)25 シナモン4 マサラチャイ:インドから世界へ シナモンの利用法としては,スイーツ・お菓子づくり,料理に加え,…

シナモン3  中国のシナモン(桂皮) 最も多くのシナモンを生産しているのは中国.中国料理におけるシナモンについて調べてみました. 1. 五香粉(ウーシャンフェン) 必ずシナモンが入っている,中国の誇るミックススパイス.豚肉料理,鶏肉料理,あんかけ料理,肉や魚のしたごしらえにも幅広く利用されます. 2.伝統的な中国料理におけるシナモン(桂皮) 昔の中国では,生姜と山椒とともに,必要不可欠で家庭的な香辛料のひとつでした.現在の使用は古代中国ほど多くありませんが,伝統的豚肉の醤油煮込みに必須.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)24 シナモン3 中国のシナモン(桂皮) 現在,最も多くのシナモンを生産しているのは中国で,しかも断然トップと言…

シナモン2 ニッケイは享保年間に中国から渡来し,西日本の暖地に栽培されるようになりました.漢方薬として用いられていましたが,種としてはサイゴンシナモンであることが後に判明.駄菓子屋で「ニッキ」として流通していたのは,在来種のニッケイ(オキナワニッケイ).ヨーロッパでは古代から知られ,とても高価なものでした.スリランカのシナモンをめぐるポルトガル,オランダ,イギリスの争いは激しいものでした.しかし,イギリスが支配権を奪ったころには,スリランカのシナモンの重要性はすでに低下していました.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)23 シナモン2 シナモンの歴史 日本 シナモンは,日本では肉桂と呼ばれ,享保(きょうほう)年間(1716~1736)中国…

シナモン1 とてもなじみのあるハーブ/スパイスで,Cinnamomum属(ニッケイ属)に属する様々な常緑樹の内皮を乾燥させたものです.シナモンは肉桂とも呼ばれますが,江戸期日本に伝わった肉桂は,現在サイゴンニッケイとも呼ばれる種.世界的には4種の植物のシナモンが流通していますが,日本で簡単に手に入るのはセイロンシナモンとカシア.セイロンシナモンはヨーロッパで珍重され,“true” シナモンとして販売されることがありますが,アメリカで流通しているのはほとんどカシア.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)22 シナモン1 シナモンはとてもなじみのあるハーブ/スパイスです.お菓子に用いられていることが多いので,スパ…

シュウカイドウ(秋海棠)を詠んだ短歌 素敵な名前.薄紅色の,可憐で優しい,みかけるとほっとさせてくれる花.「秋色中第一となす」とも言われています.  青苔の上にこぼれてうす紅く形くづさぬ秋海棠の花 窪田空穂  秋海棠のうすき種袋(しゅたい)がたり長に擦れあひてをりささやくに似て 生方たつゑ  秋かけて夏はやくより咲きつぐや秋海棠のうすべにの色 窪田章一郎  おりおりの心に映えて華ありき秋海棠は匂ううすべに 坪野哲久

先日,鎌倉妙法寺で見かけた秋海棠. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/09/19/234740 素敵な名前.薄紅色の,可憐で優しい,みかけるとほっとさせてくれる花. 園芸植物として,ずっと後から入ってきたベゴニアの仲間ですが,名前も花姿も…

秋を探して妙法寺まで行って来ました.晩夏から秋の花・ゲンノショウコが季節を彩っていました.代表的な秋の花「萩」は,まだチラホラ.一方,忠実に秋が来たことをつげる彼岸花はほぼ満開.シュウカイドウもひっそりと咲いていました.「海棠に似た色の花を秋に咲かせる」という漢名から名付けられました.とても日本に馴染んだ名前ですが,ベゴニアの一種.最近まで知りませんでした.妙法寺の裏山から見た海の煌めきは最高でした.

日曜日,猛暑の中,鎌倉妙法寺まで,秋みつけに行って来ました. サルスベリは,ほとんど花を終わらせ,実をつけていました. 庭の片隅にはヒメジョオン.ほとんど花を落としているトモエソウ(?)には,つぼみも. ゲンノショウコ(?).「晩夏から秋の花…

ローレル/ベイリーフ3 ゲッケイジュは常緑の低木または小高木で雌雄異株.和名は中国名月桂に基づいています.英語名は,bay tree/bay laurel/true laurelなど.月桂樹は,古代ギリシャ・ローマ以来,象徴的な役割を与えられていました.ギリシャ語ではダフネ.アポローンが初めて恋した巫女(山の精)の名前で,アポローンのシンボルとして,月桂樹のリースがピューティアの競技会の賞品として贈られました.その象徴性はローマ文化にも受け継がれ,勝利の象徴,poet laureate等の語源となっていま

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)21 ローレル/ベイリーフ3 植物としてのゲッケイジュ (主に英語版ウィキペディア https://en.wikipedia.org/wiki…

ローレル/ベイリーフ2  多くの場合,シェフたちは,ベイリーフは料理に深みを与え,葉を入れないと何かが足りない,一種の「風味増強剤」としての働きを指摘します.同時に,多くのシェフや専門家がベイリーフが料理に加える何かあるとすれば何なのかと疑問を呈し,ベイリーフには何の味も風味もないといいます.どこにでもあるハーブの料理的価値に関する意見の顕著な違いは,驚きであると同時に,一般的に使用されているハーブやスパイスの中でもユニークであるように思われます. Int. J. Gastron. Food Sci.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)20 ローレル/ベイリーフ/ローリエ2 「なぜローレルを使うのか?」 (英語表現に倣ってベイリーフはローレルと同…

ローレル/ベイリーフ/ロ-リエ1 カレーやシチューの煮込みの際に利用することでお馴染み.フランス語風にいえばローリエ.英語ではbay leaves とlaurelは同じ同じ意味(日本では,カリフォルニアゲッケイジュの葉をベイリーブスと呼ぶようです.訂正した方が良いのですが---)「Laurel/月桂樹とも呼ばれるベイリーフは,今でも最高の功績の象徴で有り続けています.ベイリーフの本当の有用性は,スープやシチュー,ソースに温かみのある風味を与える,キッチンでの使用にあります」

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)19 ローレル/ベイリーフ/ローリエ1 あまりハーブを使いこなせない私ですが,カレーとシチューに必ず入れるのがロ…

海蔵寺まで秋みつけに行って来ました.夏から咲いている花の加え,タマスダレ,シュウメイギク,さらにはシオンといった秋の花もしっかり咲き始めていました.コムラサキも色づいて秋の風情.そして,海蔵寺といえば萩.山門脇の萩は,咲き始めたばかりでしたが,境内の株は,かなり開花が進んで,三分咲きといってよいかと思います. 萩原を朝たちくれば枝はさもをればをれよと花咲きにけり 和泉式部  萩の花暮々までもありつるが月出でて見るになきがはかなき 源実朝  

午後,鎌倉海蔵寺まで散歩. 夏の名残を残した花たちに加え,秋の花も咲き始めていました. ハナトラノオは夏から咲いている花ですが,タマスダレは秋の花. タカサゴフヨウは夏の花.トキワマンサクは春の花ですが,秋にも咲くようです. シュウメイギクは…

秋の夕(ゆうべ)・秋の夕暮(ゆうぐれ)を詠った短歌  東京は真夏日.西日本は猛暑.「秋の夕暮」に思いをはせることがなかなかできません. さびしさに宿を立ち出でて眺むれば何処も同じ秋の夕暮 良暹  寂しさはその色としもなかりけり真木立つ山の秋の夕暮 寂蓮  心なき身にもあはれは知られけり鴨立つ沢の秋の夕暮 西行  見わたせば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮 藤原定家  おどけたる一寸法師舞ひいでよ秋の夕(ゆふべ)のてのひらの上 与謝野晶子

今日は,「秋の夕(ゆうべ)」「秋の夕暮(ゆうぐれ)」の短歌を取り上げようと昨日から決めていたのですが---- 厳しい残暑がつづきます. 東京は真夏日.西日本は猛暑.9月の最高気温を示したところもあるようです. https://tenki.jp/forecaster/deskpart…

マスタード2  有史以前から使用されていたとされるマスタード.塩,コショウに次いで三番目に重要なスパイスとも.商業用のマスタードシードの生産植物は三種あり,その内一つBrassica junceaからは,二種のマスタードシード(ブラウン&オリエンタル)が採られ,イエローマスタードより強い辛みをもつアリルイソチオシネートがつくられます.ブラウンマスタードを使う高級マスタードにディジョンマスタードがあります.一度作ってみたいもの.付録「ディジョンマスタードとイエローマスタード,その違いは?」

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). スパイス(スパイス&ハーブ)18 マスタード2 https://www.newworldencyclopedia.org/entry/Mustard 有史以前から使用されていたとされるマス…

マスタード1 カラシの英語がマスタードですから,からしと同じと見なしても間違いではないのですが,欧米風をマスタード,和風をからしと使い分けています.S&Bの「マスタード」はホットドッグに定番の「イエローマスタード」=「原料は主に白からしが利用され,他に酢や調味料が加えられる---」.しかし世界には様々なマスタードがあります.日本のからしには「和がらし」が用いられていますが,「和がらし」は日本の呼び名で.世界的には「オリエンタルマスタード」等と呼ばれ,様々なマスタードにも用いられています.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はマスタード. スパイス(スパイス&ハーブ)17 マスタード マスタードは,日本でもごく一般的に使われるようになりました. https://www.…

梨を詠んだ短歌  9月上旬中旬の梨主力品種は豊水.果肉はやわらかで多汁.甘味の中にほどよい酸味.栽培面積第2位の品種で親は「幸水」×「石井早生× 二十世紀」. 梨はむと富士にむかひてひらきたるわが口を吹く初秋の風 前田夕暮  こほろぎのしとどに鳴ける真夜中に喰ふ梨の実のつゆは垂りつつ 若山牧水  みづみづしかがやく珠をまもらむと袋をかけて梨はしづまる 生方たつゑ  男たる鬱を抱きて帰り来つ梨むく妻へ梨食ふ子らへ 高野公彦

秋の味覚ナシ. 今,ご近所の青果売り場に置かれている主力品種は豊水です. ほかに置かれていたのは,二十世紀とあきづき. 2018年の栽培面積では,豊水は第2位.二十世紀とあきづきは,それぞれ第4位,第5位となっています. https://www.naro.go.jp/la…

イチジクを詠んだ短歌2 人類が最初に栽培した植物の一つ.「単為結実型」が紀元前9,400~9,200年頃の遺跡から発見されています. 生きてゐてああよかったと朝露にしつとり濡れし無花果を食む 香川進  無花果の繁みに遺(のこ)る少年期も嗅ぎつけられる蟻攀(すが)りゆく 平井弘  無花果の青葉明るき下ゆくと妻病みてよりわが愉しまず 田谷鋭  無花果のしづまりふかく蜜ありてダージリンまでゆきたき日ぐれ 小中英之  恋を好むひと多すぎる無花果を食めば愚かに泣けて泣けて 山田富士郎

子供のころの思い出から,懐かしさを感じてしまうイチジクですが,イチジクの家庭での栽培が最近少なくなったように思います. 一方,季節になるとイチジクが果物売り場に並ぶようになっています. 現在多く流通している品種は,かなり日持ちが良い桝井ドー…