新聞・雑誌・本

「戦争は人間のしわざです. 戦争は人間の生命の破壊です. 戦争は死です. この広島の町,この平和記念堂ほど強烈に,この真理を世界に訴えている場所はほかにありません.(ヨハネ・パウロ二世)」「人間の心にとって、憎しみよりも愛の方がずっと自然なのだ.(故ネルソン・マンデラ):オバマ氏のツイートから」

戦争は人間のしわざです ヨハネ・パウロ二世 広島にて 一九八一年二月二十五日 戦争は人間のしわざです. 戦争は人間の生命の破壊です. 戦争は死です. この広島の町,この平和記念堂ほど強烈に,この真理を世界に訴えている場所はほかにありません. もは…

あきらかに差別的な発言をまき散らすデモ隊を,青い制服の警察官が守って歩いているような図を見せられて,「差別はいけない」と子どもたちが学ぶことができるのかどうか,わたしには疑問だ. 人権尊重や民主主義を標榜(ひょうぼう)する国の道徳規範を考えたとき,やはり「差別はいけないのだ」ということは,子どもたちにいちばんに教えてほしいものだ. 中島京子

道徳の教科化に思う 中島京子・作家 時代の風 毎日新聞2017年8月6日 東京朝刊 https://mainichi.jp/articles/20170806/ddm/002/070/073000c 嘘とごまかしの「不道徳」 少し前から,「道徳」の教科化が話題になっている.2018年度から小学校で,19年度…

事件は,障害者施設で働く職員の待遇の厳しさについても問題提起した.薄給・過酷勤務・人手不足----「若い職員が薄給にあえぎ,福祉サービスを否定しようとする際,優生思想が根拠になるのかもしれない」 相模原殺傷事件から1年 大規模入所施設を考える.東京新聞 こちら特報部

職員 劣悪な待遇 東京新聞 こちら特報部 2017年(平成29年)7月19日 相模原殺傷事件から1年 大規模入所施設を考える 1 障害者の排除 なお社会の底流に 地域との共生 まだ道半ば / 大規模公設 残る日本 / 事件教訓に生かせ http://yachikusakusaki.hatenabl…

相模原殺傷事件から1年  障害者の排除 なお社会の底流に / 地域との共生 まだ道半ば / 大規模公設 残る日本 / 事件教訓に生かせ 東京新聞 こちら特報部 2017年7月19日 (デスクメモ 国はこの事件を「精神障害者による特異な事案」と総括した.つまり個人に責任を帰し,差別構造と優生思想という本質を隠した.これでは未来は開けない.だから事件は終わっていない.牧)

相模原殺傷事件から1年 大規模入所施設を考える 東京新聞 こちら特報部 東京新聞:相模原殺傷事件から1年 大規模入所施設を考える:特報(TOKYO Web【こちらは記事の前文です】) 相模原市の知的障害者入所施設で起きた殺傷事件から,間もなく一年.事件は犯行…

植松聖被告から三通の手紙が本紙(東京新聞)に届いた.差別的な考えに変化はない.手紙は論理が飛躍している部分もあるが,文体は丁寧で論旨はほぼ一貫していた.「事件前からの差別思想が何も変わっていないとは.障害のある人も人に幸せを与える.当たり前のことがどうして分からないのか」「『幸せはお金と時間』という被告の主張が,障害者は不幸だという考えのベースになっているんでしょう.ここが一番間違っています」 東京新聞 2017年7月23日 朝刊(TOKYO Web)

相模原障害者殺傷1年 TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201707/CK2017072302000100.html 相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者十九人が刺殺された事件で,殺人罪などで起訴された植松聖(さとし)被告(27)…

1. 相模原殺傷事件を改めて見直すテレビ番組の放映や,亡くなった方々を追悼し事件を考える集会が予定されています. ①ハートネットTV シリーズ 相模原障害者殺傷事件から1年(仮) ②ETV特集 「亜由未が教えてくれたこと ③「ともに生きる社会」を考える 7.26神奈川集会  2. 「いらない命はない」 毎日新聞(7月15日夕刊)

2016年7月26日未明に起きた相模原障害者施設殺傷事件から,もうすぐ1年が経とうとしています. 事件の報道は少なくなってきましたが,事件を改めて見直すテレビ番組の放映や,亡くなった方々を追悼し事件を考える集会が予定されていますので,取りあげさせ…

僕も殺される対象となっていたかも:意識がないような人は殺したいと思ったという.意識がないように見えても,痛みはわかる./ 優生主義って:人が人の命を終わらせるのはおかしいのではないでしょうか.命を奪ったらあかんと思う./ 親の苦労を見てきたから,どう考えるかは難しい.でも苦労と不幸とは違う.稲葉進さん(奈良県,中川園入園者.硬直が非常に強い脳性マヒ)

相模原事件について障害者入所施設より 稲葉進(いなばすすむ) 奈良県,中川園入園者.六四歳.硬直が非常に強い脳性マヒ.言語での意思疎通は,聞く側が慣れる必要がある.パソコンは足の指で操作している 福祉労働153 (本項は療養施設自治会ネットワーク…

世田谷区の自立支援協議会に身体障害者の代表として入っていますが,精神障害,知的障害の当事者が入っていないことを非常に悔しく思っています./ 僕の友だちの四割が精神障害者,三割が知的障害者です.今回の事件への対応も含めて,どう連帯していったらいいのかな,と考えています. 横山晃久さん(3)「自立生活センターHANDS世田谷」理事長 / 保坂展人「相模原事件とヘイトクライム 岩波書店  第2章障害当事者は事件をどう受け止めたか」より

横山晃久さんへのインタビュー(3) 保坂展人(ほさかのぶと) (「相模原事件とヘイトクライム 岩波書店 第2章障害当事者は事件をどう受け止めたか」より ) 相模原事件とヘイトクライムの通販/保坂展人 岩波ブックレット - 紙の本:honto本の通販ストア …

施設というのは特別な空間です.僕が入っていたのは,重い身体障害者の施設です.職員には逆らうことができません./ その人は三十五年もの間,障害者施設に入っていましたが,親は一度も会いに来ていません.彼は結局,八年かけて障害者施設を出て,今はアパートを借りて暮らしています. 横山晃久さん(2)「自立生活センターHANDS世田谷」理事長 / 保坂展人「相模原事件とヘイトクライム 岩波書店  第2章障害当事者は事件をどう受け止めたか」より

横山晃久さんへのインタビュー(2) 保坂展人(ほさかのぶと) (「相模原事件とヘイトクライム 岩波書店 第2章障害当事者は事件をどう受け止めたか」より ) 相模原事件とヘイトクライムの通販/保坂展人 岩波ブックレット - 紙の本:honto本の通販ストア …

口には出さないけれど,「おまえたちは邪魔だ」,もっと言えば,「金食い虫だ」と思っている.僕はよく親から「金食い息子」と言われました.そういう意識は今でもあると思います.他者を排除するのではなく認めあうことが必要です./ 僕が親の意識にこだわっているのは,今回の被害者の名前が明らかにされないからです.  横山晃久さん(1)「自立生活センターHANDS世田谷」理事長 / 保坂展人「相模原事件とヘイトクライム 岩波書店  第2章障害当事者は事件をどう受け止めたか」より

横山晃久さんへのインタビュー(1) 保坂展人(ほさかのぶと) (「相模原事件とヘイトクライム 岩波書店 第2章障害当事者は事件をどう受け止めたか」より ) 相模原事件とヘイトクライムの通販/保坂展人 岩波ブックレット - 紙の本:honto本の通販ストア …

日本を除く先進諸国の精神科医療は,病気や障害があっても地域で,医療支援と生活支援によって社会生活を営める時代です.たとえ入院になっても一ヶ月以内です.しかし,我が国は先進諸国で唯一,精神科病院への入院中心の隔離・収容の精神医療政策を継続しています.何かあったら精神科病院の強制入院の強化で終わらせる対応は,もうやめるべきです.いま求められていることは,今日の精神科医療の到達点である,入院医療中院から地域生活中心へと,精神医療政策の基本を転換することです.氏家憲章さん  

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より Amazon CAPTCHA 今度こそ,精神医療改革を目指した議論の開始を 氏家憲章(のりあき) 社会福祉法人うるおいの里理事長 政府は,津久井やまゆり園事件を契機に,精神科病院への強制入院…

障害者も認知症の人も,受ける「差別」「偏見」の根っこは同じ./ 認知症と告げられたとき,「なぜ自分が!」と怒りにも似た気持ちになる.自分の内なる差別と偏見意識が,病気であることを拒否する. / 「差別と偏見」は内なる自分の心にある.この「差別と偏見」は,自身が闘わない限り乗り越えることは難しい,やっかいな魔物である. 藤田登志子  認知症の人と家族の会顧問,事務局長 

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より Amazon CAPTCHA 認知症の人と家族の立場から思うこと 藤田登志子 公益社団法人 ,富山県支部認知症の人と家族の会顧問,事務局長 障害者も認知症の人も,受ける「差別」「偏見」の根っ…

 相模原の障害者施設殺傷事件を受けて政府が成立を目指す精神保健福祉法改正案を巡り,「患者の監視強化につながる」と主張する当事者団体が8日,衆院議員会館で抗議集会を開いた.事件で重傷を負った尾野一矢さん(44)の父剛志さん(73)も参加.改正案が,退院後支援計画をつくる協議会に警察の参加を想定している点を「間違いだ」と批判した. 共同通信6月8日 / うつ病など多くの人に精神疾患の診断名がつきうる時代.一度でも何らかの診断名をつけられて措置入院させられれば,警察が無期限に監視することが可能になる.姜文江

14日夜のテレビ各局ニュース番組/主要新聞ウェブニュースでは「参議院で,いわゆる『テロ等準備罪』新設法案が異例の国会審議を経て明日未明にも成立する可能性」を報じています. 共謀罪:今夜成立図る 委員会採決省略、与党が提案 - 毎日新聞 そのような中…

自分が社会の一員であることに間違いはないと考えて,当たり前のように服薬しながら暮らしています. けれど,やまゆり園事件のようなことが起きてしまい,好奇の目で見られていたことに気がついてしまい,悲しいです. / お願いです.ただでさえ涙が出るほど悲しい病気です.せめて,これ以上の苦しみを私たちにつくらないでください.悲しいです. 私たちは必死で生きています.皆さん同じでしょうが,私たち障害者も同じです. 武田麻衣子さん 精神障害当事者

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より やまゆり園事件に寄せて 武田麻衣子 精神障害当事者,社会福祉法人はる(東京都世田谷区) 人間というものは,本当に正直なものだと私は思っています.私も幼いころ,自宅の近くに大き…

母親を見ていると,個々により程度が違いますが,人間は必ず誰かの支援を受ける時間があり,死んでいくのではないかと思います. それでも母親が幸せに見えるのは,生きたいところで私と生活できていることがあるからではないかと思っています. この事件があった環境をみると,家族からも世間からも見放されたようにしか見えませんでした.これこそが障害者差別だと感じます. 鈴木容子(仮名)さん(2) 精神障害当事者

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より 津久井やまゆり園事件の感想(2) 鈴木容子(仮名) 精神障害当事者 容疑者が発した言葉のひとつめ,「障害者なんていなくなればいい」に対して,非常に腹が立ちました.母親が同行し…

精神保健福祉法の改正案: 措置入院患者を危ないと見る発想が法改正案の背景に漂っているのを改め,患者本人を本気で支援する姿勢に転換することです.原昌平/  法案は施政方針との整合性を欠き、立法根拠を失うことになります.精神障害者の差別・偏見を助長し,権利侵害の危険性のある法案を廃止し,当事者参画のもとでの再検討を求めます.日本障害者協議会

yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)2017年4月28日 より,原昌平記者の記事を一部省略して,転載させて頂きます. また,緊急アピール-精神保健福祉法改正案について-特定非営利活動法人 日本障害者協議会」全文,及び,関連記事のいくつかのリンク先原記…

容疑者が発した言葉のひとつめ,「障害者なんていなくなればいい」に対して,非常に腹が立ちました.母親が同行してくれたおかげで医療保護入院でしたが,家族がいなかったら措置入院になっていたかもしれません.このように,お互い大変と思いながらも口には出さずに,母親と支えあって暮らしていることを全面的に否定されたように感じ,悲しくてつらくて非常に腹が立ちました. 鈴木容子(仮名)さん 精神障害当事者

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より 津久井やまゆり園事件の感想(1) 鈴木容子(仮名) 精神障害当事者 ニュースの第一報を聞いて,“大変なことが起こった”と感じたのと同時に,容疑者が措置入院から退院したばかりであ…

司法界の差別的慣行「逸失利益」 「(事故死の賠償についての)過去の判例や和解は,被害者の収入や障害の程度によって加害者に課せられる賠償額に差をつけてきましたが,到底納得できません.不法行為に対する賠償は,当然,公平になされるべきです」「障害者の命を差別してきた司法の慣行を覆さねばなりません.差別の解消に貢献できる判決を勝ち取りたい」 福祉施設での事故で息子を失った松沢正美さん,敬子さん夫婦 東京新聞社説

人間の価値は稼ぐ力か 週のはじめに考える 東京新聞2017年(平成29年)5月21日(日)朝刊 東京新聞:週のはじめに考える 人間の価値は稼ぐ力か:社説・コラム(TOKYO Web) 二年前,東京都内の松沢正美さん,敬子さん夫妻は,十五歳の息子和真さんを福祉施設での…

私どもの息子は,生まれながらの知的障害と視力障害の重複障害者である.幼いときからお宝と呼ばれ,どこにでも連れ回し,おかげで外出とお買い物が大好きな大人に育った.暑い陽射しも雨も構わない.外には彼自身が満たされる世界があり,町の喧噪(けんそう)やさまざまな音を楽しんでいるのだ. / 事件後,中学生になる脳性まひの娘を育てている近所の若い母親は,「これからは娘の外出も考えねば」と言っている.私たちの息子も,新たな世間の厳しい視線を受けることになるのだろうか.鬼塚留美子さん(2) 障害者家族

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より 相模原事件の根底にあるもの(2) 鬼塚留美子 障害者家族,かしはらホーム(福岡県福岡市)親の会 さらに問題なのは容疑者の優生思想である.何故このような考え方に共鳴したのだろう…

さらに問題なのは容疑者の優生思想である.何故このような考え方に共鳴したのだろうか. / 障害者を子どもにもつ親たちは声高に言わなくとも,一人ひとりと話すと皆一様に,他人よりも身内による悲しい差別に遭っている.葬式に連れてくるな,結婚式に連れてくるな等--- 鬼塚留美子さん(1) 障害者家族 

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より 相模原事件の根底にあるもの (1) 鬼塚留美子 障害者家族,かしはらホーム(福岡県福岡市)親の会 事件から2ヶ月あまりが経過した.かしはらホームでは,事件の影響も感じられず,い…

小学校の二,三年からインクルーシブ教育が導入されていれば,わたしのように障害者を尊敬する文化が生まれていたはずです. / はじめて事件のニュースに接して,一番驚愕したのは「拘束具」という言葉でした. / 障害者が家にいることはそれほどいけないことですか. / この事件で親族が出て来ないのは,差別以前に金銭的な問題があるのではないでしょうか. 橋本 操 ALS当事者

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より 当事者・家族・支援者の声 相模原事件で思うこと 橋本 操 ALS当事者 わたしはALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病をもつ重度重複障害者です. わたしがはじめて障害者と出会ったのは十…

事件のはんにんは「障害者はいなくなればいい」という言葉を言っていますが,それはあまりにもひどいとおもいました. なかまが「おなじ考えの人が僕をさがしにくるんじゃないか」と言っているのをきいて,こわくなりました.みんなもこわがっています./ わたしはこれからも,障害者をみんなに知ってもらうために,こうして顔も名前も出していきます.そしてちいきの人たちとのつながりも大切にしていきたいと思っています.今回の悲しい事件をきっかけに,少しでも障害者が安心,安全に地域でくらしていけることを願います.三宅浩子

「生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店」より 当事者・家族・支援者の声 わたしには,夢も生きがいもある 三宅浩子 知的障害当事者,社会福祉法人 夢21福祉会(神奈川県横浜市) わたしは三宅浩子ともうします.四十六さいです.知…

障害のある人たちとの出会いも,ごく自然な形で出会えるのが一番ではあるのですが.小さい頃から分けられた場所でしか生きてこなかった私たちは,出会う機会がないまま大人になって初めて出会うこととなります.果たしてそれでいいのでしょうか? / 重度知的障害をもちながら,久しく自立生活をしている千葉のNH 君のお母さんに,「地域の普通学校で共に過ごしてよかったことは何ですか」と聞いたところ,お母さんは即座に,「人を信じられるようになったこと」と答えて下さいました.相模原施設殺傷事件から 親の思い(2) 宮崎裕美子

相模原施設殺傷事件から 親の思い(2) 宮崎裕美子(みやざきゆみこ) 青森県八戸市在住.障害児を普通学校へ・全国連絡会世話人 福祉労働153 「障害はあっても,普通の子.子供は地域で育つもの」「いつ,誰と,どんな出会いをするかで人生は変わる」 容疑…

「障害はあっても,普通の子.子供は地域で育つもの」「いつ,誰と,どんな出会いをするかで人生は変わる」 容疑者が優生思想に至る前に,気づかせてくれる出会いがなかったのは残念でなりません.相模原施設殺傷事件から 親の思い(1) 宮崎裕美子さん 

相模原施設殺傷事件から 親の思い(1) 容疑者が優生思想に至る前に,気づかせてくれる出会いがなかったのは残念でなりません.出会いとは特別なことではなく,身近な当たり前の日常生活の中にあります.息子には多くの出会いの場を提供したいと思います.…

ドイツで,今(1993〜94年),問題となっていることの一つは,病院や施設の職員が末期や高齢の入所者・患者を大量に殺してしまうことだ,と聞かされた.日本でまずないだろうと思っていた.私のそういう認識は,今回の相模原市の事件で完全に崩れた./ 新しい状況・段階であっても,しかし,そこでなされるべきこと,求められるべきことは,依然として,「母よ!殺すな」という言葉とともに日本の障害者運動が目指し,実現してきたことの延長線上にある.すなわち,それは脱施設化に他ならない.市野川容孝

社会的殺人(2) 市野川容孝(いちのかわ・やすたか) 福祉労働 153 「社会が賛同してくれるはずだった」 バイオエシックスのパーソン論 私が震撼するのは,第一に,彼(相模原障害者施設殺傷事件の容疑者)が自分が行う人間の選別や大量殺人に「社会が賛同…

私が震撼するのは,第一に,彼(相模原障害者施設殺傷事件の容疑者)が自分が行う人間の選別や大量殺人に「社会が賛同してくれる」と確信できたという事実なのである.彼の頭の中では,今回の事件の本当の主体は彼自身ではなく,彼に賛同してくれるはずの社会なのである./私が震撼するのは,第二に,彼の確信のありえなさではない.彼がそう思っても仕方ないと思える現実が,今の日本社会にあるから,震撼しているのである. 市野川容孝  

社会的殺人(1) 「母よ!殺すな」の先にあるもの 市野川容孝(いちのかわ・やすたか) 福祉労働 153 (市野川容孝 いちのかわやすたか 1964年生まれ 東京大学教授 専門は社会学) 今回の事件で,十九名の障害者は一人の元職員の青年によって殺されたのだが…

我々に生存権はないのか! 殺されるのが幸せか! 殺人を正当化して何が障害者福祉か! 「障害者あるいは障害者(児)をもつ家庭は,社会から村八分にされるのであるが,この村八分にすること,施設に入れること,絞め殺すことの三つは全く同根の思想から出ている」横塚晃一さん語録 6

横塚晃一さん語録 6 ある障害者運動の目指すもの 横塚晃一 「母よ殺すな」 生活書房 より 一. 殺される立場から 前回,前々回の続きです 横塚晃一さん語録4 - yachikusakusaki's blog 横塚晃一さん語録5 - yachikusakusaki's blog 〈前回・前々回のやや長い…

ある仲間からは「殺した親の気持ちがよくわかり,母親がかわいそうだ」「施設がないから仕方がない」---- などの意見が出され,これに対し----「我々は我々の立場に立って主張しなければならない.自分の立場を主張できない者にどうして他人の立場がわかり,気持ちを察することができようか」「それらは全て殺した親(健全者)の論理であり,障害者を殺しても当然ということがまかり通るならば我々もいつ殺されるかもしれない.我々は殺される側であることを認識しなければならない」と反論した. 横塚晃一さん語録5  

横塚晃一さん語録5 ある障害者運動の目指すもの 横塚晃一 「母よ殺すな」 生活書房 より 一. 殺される立場から 前回 (母親による障害児殺しを)「悲劇」という場合も殺した親,すなわち「健全者」にとっての悲劇なのであって,この場合一番大切なはずの本人…

貿易を通じて国々の経済がつながっていくことは,なぜ,重要なのか.なぜ,このつながりを断ち切ってはいけないのか. それは,経済的絆の分断が国々の間における平和を脅かすからである. 交易とは,相互依存だ.自由な交易の輪が広がれば広がるほど,国々はお互いにお互いを頼りにするようになる.---- みんながみんなを必要とする.誰も一人では生きていけない.この関係のネットワークが完成した時,そこに恒久平和の安全網が広がる. 浜矩子 毎日新聞 「通貨と通商の三銃士に求められるもの 平和のための防波堤」

「戦争に対する最大の防波堤:自由貿易」 経済の事はほとんど何も分かりません. テレビ・新聞でも経済の話は避けてしまいます.カタカナ・横文字が入ると特に.IMF?WTO----. そして,経済ニュースは何となく世間の風潮に従った解釈でやり過ごすのが通例.…

(母親による障害児殺しを)「悲劇」という場合も殺した親,すなわち「健全者」にとっての悲劇なのであって,この場合一番大切なはずの本人(障害者)の存在はすっぽり抜け落ちているのである.このような事件が繰り返されるたびに,われわれ障害者は言い知れぬ憤りと危機感を抱かざるを得ない. 横塚晃一さん語録4 

横塚晃一さん語録4 (横塚晃一さんの言葉は,再版された「母よ殺すな」(生活書房)より,今までも何回かこのブログ中に採録してきました. ''考えてみるといいのだろう「自分の友人を,同僚を,両親を.恋人を,夫や妻を『土人』と呼ぶかどうか」について'…

「一緒にいないのが,おかしいよね」 障害のある人だけが通える学校や学級があり,障害がない人と分けられがちです.「みんなちがって,みんないい」とよくいわれますが,それはみんなが同じ場所にいて,一緒に過ごしている中で,違いを認め合うこと.過ごす場所が違うことではないのです. 伊是名夏子 東京新聞 

障害者はどこに? 障害者は四つ葉のクローバー 伊是名夏子 東京新聞 2017年4月9日(日曜日) 新しい出会いの四月.あなたの学校や職場に特徴のある人たち,いわゆる障害者はいますか? 私の子どもが通う保育園には,ぱっと見たところいないし,街なかでも…

相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人を刺殺した植松聖被告(27)に接見した./「私の考えと判断で殺傷し,遺族の皆様を悲しみと怒りで傷つけてしまったことを心から深くおわび申し上げます」.被告は,一言確認するように述べ,頭を下げた./しかし,その後「なくなった人に対してはどう思うか」と問うと,沈黙を続けた. 東京新聞2017年4月3日 / 入所者横浜へ転居・やまゆり園取り壊し準備 東京新聞 2017年4月5日

視点 東京新聞 2017年(平成29年)4月3日(月曜日) 相模原事件 植松被告に接見 差別思想変わらぬ印象 相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人を刺殺した植松聖被告(27)に接見した.接見では遺族へ謝罪する一方,被害者への言及はな…

和菓子屋は国と結びつき.パン屋なら違う.戦時下の話しではない.スポーツ面のコラムとして,ひとまず述べたいのは,ただ次の一言である.「ならば野球はどうなのですか」教科書会社が「野球」の話をこっそり「国技」のそれに書き換える.まして「スノーボード」なんてもってのほか.担当者が親指を上に立てて「これににらまれるぞ」. 苦笑をともなう滑稽な場面は,油断すると,怒濤の展開で深い悲劇へと至る.藤島 大 東京新聞 スポーツが呼んでいる「野球とパン」

スポーツが呼んでいる「野球とパン」 藤島 大 日本流独自の文化だ 和菓子屋は国と結びつき.パン屋なら違う.戦時下の話しではない.つい最近の「小学校道徳の教科書検定」を巡るニュースだ. 申請段階では「友達のパン屋」が物語に登場した.ところが文部科…

 障害者を不幸な存在,社会のお荷物と見る考え方は珍しくない.むしろ,ありふれています.私たちの社会は,優生思想を克服していないのです./ 社会保障と財政をどうやって維持するかは日本の最も重要な課題です.しかし,同時に「みなさん安心して生きてください,政府はしっかり支えます」というメッセージを届けないと,弱い人々をお荷物と見る感覚を広げるおそれがあります.それとも財務省や政府は実際に,弱い人々をお荷物と考えているのでしょうか. 原昌平 yomiDr. / ヨミドクター 2017年3月17日

yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)2017年3月17日 より,原昌平記者の記事をそのまま転載させて頂きます. 【3月11日】市民講演会|藤沢市 相模原事件再考(下)「乱暴な正義」の流行が、危ない素地をつくる : Page 2 : yomiDr. / ヨミドクター 津久井やま…

相模原事件の犯行動機は,「障害者はいないほうがよい」とする差別思想でした.それは精神障害の症状として生じるわけではありません.施設で働いていた時の状況,そして弱者をお荷物と見る社会の風潮にこそ,根本的な背景要因があると考えます. 原 昌平 yomiDr. / ヨミドクター 2017年3月10日

yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)2017年3月10日 より,原昌平記者の記事をそのまま転載させて頂きます. 【3月11日】市民講演会|藤沢市 相模原事件再考(上) yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞) 神奈川県相模原市の県立津久井やまゆり園で昨年7月に起…

「なぜ障害者児は街で生きてはいけないのだろう.ナゼ,私が生きてはいけないのだろう.社会の人々は障害者児の存在がそれほど邪魔なのだろうか」横田弘さん 朝日新聞神奈川版の記事より

2ヶ月近く前に,朝日新聞神奈川版に掲載された記事を転載します. 前回の東京新聞の考える広場のもの(http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/03/21/004730)以上に,ブログに取りあげるかどうか迷った記事です.青い芝の会の活動に当時衝撃を受…

「障害者は厄介な存在かもしれません。でも、厄介じゃない人っていますか?」(DAIGOさん)/「嵩大からたくさんのことを教わって、私の人生は大きく変わりました」(荻野ます美さん)/「被疑者に『障害者はいなくなればいい』と言わしめてしまった社会のあり方について考えさせられました」(小林亜津子さん) 

約半年近く前の東京新聞の記事です. 今までブログに上げなかったのは,お三方,それぞれ発言の中に,どこかしっくりこない部分や違和感を感じていたからです.それが何故なのか? しっかり見極めてから,と思ったのですが----. 未だ解決がついていませんが…

「サウンド・オブ・ミュージック」開巻から広い視野の空撮で雪のアルプスの山並みを俯瞰(ふかん)するカメラが,右へ移動しながら次第に高度を下げ,緑に囲まれた低い丘の上の微小な人影に真正面から近づいていくと,相手の動きと編集の妙で半身像のマリア(ジュリー・アンドリュース)がこちらに振り向き抜群の歌唱力で主題曲を歌い出す.長部日出雄 +歴代映画インフレ調整版ランキング(≒歴代観客動員数ランキング)

「サウンド・オブ・ミュージック」そして「ウエスト・サイド物語」:ミュージカル映画の最高傑作に数えられる2作品.長部日出雄さんの記事で初めて観たときの感動を思い出しました. また,記事の中にあった「インフレ調整版のランキング」.気になったので…

相模原の障害者支援施設でなされた障害者大量殺傷事件は,私たちが誰にどう寄り添っていかなければならないのかを問いかけている. 無意識のうちに障害のある人たちに偏見をもち,彼らを差別し,「優生思想」と「否定的障害感」に不干渉でいる私たちへの警告でもある. 河東田博さん(3) 季刊福祉労働153より

隣人を「排除せず」「差別せず」「共に」生きる 河東田 博 (3)(元施設職員,浦和大学特任教授/元立教大学教授) (季刊福祉労働153 現代書館 より) 施設の本質は1970年代も現在も変わっていない.私たちが今なすべき事は,不審者から利用者を守るために…

 避難住民の願いは、決して災禍をばねにした華々しい「復興」などではない。以前の暮らしを取り戻したいというささやかな「復旧」だ(河北新聞社説)報道に見る東日本大震災6年:仮設住宅/健康問題/人口流出/福島/避難者覆う無理解・不寛容

東日本大震災6年の今日.この1週間のニュース報道から,関連記事をいくつか集めてみました. 1. 仮設住宅なお3.5万人 =5年で7割減、高齢化深刻-東日本大震災6年 時事通信社 http://www.jiji.com/jc/article?k=2017030700793&g=eqa 東日本大震災と東京…

入所施設は, ①目に見えない, ②隔離されている, ③変化無く機械的, ④集中管理されている(地域で役割や期待がもてない), ⑤社会との関係がなく保護的, ⑥本人の意思が尊重されず不平等, という非人間的な特異な社会(管理的・隔離的空間) 河東田博さん(2) 季刊福祉労働153より  

「しかし,どんなに努力しても,私達の思いは何故か子どもたちに伝わっていかないような歯がゆさを感じている.いや,むしろ,切り捨ててしまっているのが現実ではないだろうか(元施設職員として入所施設で働いていた当時の手記)」河東田博さん(1) 季刊…

「しかし,どんなに努力しても,私達の思いは何故か子どもたちに伝わっていかないような歯がゆさを感じている.いや,むしろ,切り捨ててしまっているのが現実ではないだろうか(元施設職員として入所施設で働いていた当時の手記)」河東田博さん(1) 季刊福祉労働153より  

隣人を「排除せず」「差別せず」「共に」生きる 河東田 博 (1)(元施設職員,浦和大学特任教授/元立教大学教授) (季刊福祉労働153 現代書館 より) 施設の本質は1970年代も現在も変わっていない.私たちが今なすべき事は,不審者から利用者を守るために…

トリアージ / 選別は人を変える / 同僚や利用者の人たち、その親の生き様から何一つ豊かな関係を拾えなかったほどに、彼の内面がやせ細ってしまったのはなぜ /そこでの体験がそう思わせたのですから、施設の存在を少なからず認めていた私たちにも責任のある話 / 手紙には、一跳びに国家の役に立つ人間に駆け上ろうとする必死さが / 自分も差別的な意識を隠し持っているのではないかと、そのことに気づいていくことの難しさ 戸恒香苗さん 子供問題研究会

「やっぱりゴチャゴチャと一緒に居よう!!」 「ゆきわたり」495号(発行 子供問題研究会)より 第42回子供問題研究会・春の討論集会 子供問題研究会の「春の討論集会」は,今年で第42回を迎えます.そして,この春討と同じぐらい回を重ねた静岡県青部での合…

「大切なのは,命を奪われ,自分では何も語れない被害者を人として扱う裁判にすること.そのためには残された人の立場でなく,亡くなった人の立場で考えてほしい」障害者の権利擁護に取り組む青木佳史弁護士 東京新聞「相模原殺傷 命の重みをどう伝える 被害者、法廷でも匿名か」より

2月24日,各テレビ・新聞(夕刊)のニュース記事/番組は,「相模原殺傷 元職員を起訴」を伝えていました. www.tokyo-np.co.jp 「 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で昨年七月,十九人が刺殺され,二十七人が負傷した事件で,横浜地検は二十四日,…

「京都の卵焼き専門店で,卵に入れているこの白い液体は何?」京都のだし巻き卵/東京王子の厚焼き卵 & 卵焼きの歴史 NHK「趣味どきっ」月曜シリーズ「お弁当大百科 おかずの横綱 卵焼きVS唐揚げ」

料理は毎日つくっています. でも,まだ初心者に毛の生えたようなもの.せめて卵焼きとオムレツが人に食べさせられるようになれば,中級入り目前かとも思うのですが. そこで,今日の話題は卵焼き. 直接のキッカケはNHK「趣味どきっ」の月曜シリーズ「お弁…

「障害のある人でいえば,無理に健常な人に合わせる必要はないのです:障害者権利条約第十七条『すべて障害者は,他の者との平等を基盤として,その心身がそのままの状態で尊重される権利を有する』」藤井克徳さん ''日本社会のあり方を根本から問い,犠牲者に報いるために''(7)   (生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店)より

日本社会のあり方を根本から問い,犠牲者に報いるために. 藤井克徳 ( 7 ) (生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店)より 「この事件は現代日本社会の投影であり,障害者問題の縮図」「これまで感じたことのない怖さ」「自分達(障…

「その点(精神障害が本当に原因だったのか)が証明されていない段階にもかかわらず,今回の事件が精神科医療における問題として扱われ,厚生労働省が音頭を取る形で再発防止策の議論が進められていることに違和感がある」「監視の目的が透けて見える『支援』では信頼は得られない」監視より信頼築いて 精神科医 高木俊介さん 東京新聞「共にその先へ 中」相模原殺傷事件・半年

東京新聞 2017年1月28日 朝刊 の記事をそのまま記載します 相模原の障害者施設殺傷事件が,「共生」を掲げる社会に与えた衝撃は大きい.事件は私たちに何を問い掛けるのか.私たちは事件から何を学ぶべきなのか.有識者に聞いた. 負の感情 隠さぬ社会 作家 …

「それ(=優生思想的な発想が生まれる土壌や,市場原理主義が生むさまざまな破綻といった事件の背景)を抜きに措置入院制度がどうとか,施設の防犯対策がどうということだけでは,少しも根本問題に入っていけません.」藤井克徳さん ''日本社会のあり方を根本から問い,犠牲者に報いるために''(6)   (生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店)より

日本社会のあり方を根本から問い,犠牲者に報いるために. 藤井克徳 ( 6 ) (生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店)より 「この事件は現代日本社会の投影であり,障害者問題の縮図」「これまで感じたことのない怖さ」「自分達(障…

万葉の時代から,梅と組み合わせる定番「ウグイス」 万葉人の観察眼は確かなもの! 現代人は? --メジロとウグイスも見分けられないかもしれませんが-- / 梅(4)/ 万葉集 うぐひすの,なきしかきつに,にほへりし,うめこのゆきに,うつろふらむか 大伴家持 

梅といえばウグイス.万葉の時代から組み合わせて歌われています.「当時の『梅の花に鶯』という図は,万葉人の観察に基づいた写実的表現から出発したものでした(有岡利幸 梅 I 法政大学出版局). 後の世でも「定番」とされていますね.万葉集和歌に見る梅…

「生産性,経済性,効率,速度といったものが,いつからか人間の価値を計るバロメーターになってしまいました」「そのなかで障害者に向けられるまなざしとはどのようなものか.彼の障害者観は,そうした価値観に少なからず影響を受けているように思います」藤井克徳さん ''日本社会のあり方を根本から問い,犠牲者に報いるために''(5)  (生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店)より

日本社会のあり方を根本から問い,犠牲者に報いるために. 藤井克徳 ( 5 ) (生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの 大月書店)より 「この事件は現代日本社会の投影であり,障害者問題の縮図」「これまで感じたことのない怖さ」「自分達(障…